横山竹材店

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Kind of bamboo fence 竹垣の種類

竹垣には様々な色、かたちがあります。
ここでは、主な垣のご説明、使われ方をご紹介いたします。

建仁寺垣

最も普遍的で、代表的な竹垣のひとつです。この作り方は各種の仕切り垣の作り方の基礎となるものです。
支柱の間に3~5センチの竹を柾割にしたものを立子として隙間なく並べ、これに真竹の半割または平割を横に用い押え縁とし、棕櫚縄で結びます。
立子の上端は、割竹3枚を品字型に重ねた玉縁とし、棕櫚縄で化粧結びを施します。
こうして出来上がったものは、裏に回ると、竹の肉面が見えてしまっているので、両面を鑑賞する場合は裏も同じ作業を施します。
また、支柱を見せずに横縁を端から端まで通してしまう組み方もあります。
この垣の名称の由来は、京都の建仁寺に伝えられた垣ということから名づけられたとする説がありますが、研究者によるとそれを裏付ける資料はないらしい。

竹穂垣

竹穂垣とは、竹の枝や穂を用いて作る垣の総称です。
特に竹穂や枝の穂先を上に向けて並べて垣面とする垣を竹穂垣と呼びます。
竹穂は黒穂(黒竹)が上質とされますが、真竹や孟宗竹、淡竹の穂も広く用いられます。
立子になる竹穂を胴縁に差し込みながら段を重ね、この上から押え縁で押える。
立子の上端は玉縁をかける場合、ふり放しにする場合、切りそろえる場合、または、垣面の中段で一段、上端で一段ふり放し二段重ねなど、応用、使用はさまざまです。
柱には、丸太、太竹、ひしぎ巻、竹穂を束ねて上端を茶筅風にした柱などさまざまです。

桂垣

竹穂垣の一種で、桂離宮の正門左右に作られたものです。
高さは約2メートルで、竹穂を横にして並べ、太い竹を半割にして縦に押え縁とします。
押え縁の上端を斜めに切り落しますが、これがこの垣の特徴の一つです。

萩垣

作り方は、竹穂垣とほぼ同じです。
萩を縦に詰めて並べ、割竹を横に押え縁とし、上部穂の中くらいにふれ止めとして竹をつけて仕上げます
。竹穂垣と作り方は似ていても、竹穂とはまたちがった雰囲気を作り出します。
萩とは、マメ科ハギ属の植物の総称です。
落葉低木または半草本で、山野の日当たりの良い乾燥地に多くみられます。
葉は互生し、三小葉から成る複葉。夏から秋にかけ、紅紫色、ときに白色の蝶形花を総状につけます。
秋の七草の一です。

黒文字垣

竹穂垣の竹穂を黒文字の小枝にかえて組みあげます。
作り方は竹穂垣とほぼ同じです。竹穂や萩穂にくらべても、極わびた垣です。
この黒文字垣は、そのわびた姿から大規模な垣づかいよりも、茶庭の垣としてよく好まれます。
黒文字とは、クスノキ科の落葉低木で山地に生えます。葉は長楕円形で雌雄異株。
早春、黄色の小花を多数散形花序につけ、のち黒熟する小液果を結びます。
樹皮には黒斑がある。
香気があるので、香油を採り、また楊枝などにも用いられます。

大津垣

支柱を立て、胴縁を横に通し、それに立子を垂直に互い違いに編み込んで面を作り出す垣で、網垣の一種です。
立子には通常、真竹の細割を用い、胴縁は立子と同じものか、篠竹を用いるが、この場合は2~3本組とします。
立子は皮の面を表向きに編み込み、上端は、真竹に溝を切り、または、丸太に溝を切り、そこに差し込んでいくものや、開いたままの状態のものなどがあります。
通常であれば押え縁を用いませんが、建仁寺垣のように、押え縁を用いる方法もあります。

清水垣

これは清水竹を立子に用いた垣です。
作り方、構造は建仁寺垣とほぼおなじ。
今日では、材料として、清水竹より手に入りやすい女竹を用いることが多い。
作り方は、清水竹を丸竹のまま、立子として詰めて並べて、真竹を半割にしたものを押え縁とします。
この垣は、素材の特性上、やわらかい感じに仕上がるのが特徴です。

ひしぎ垣

ひしぎ竹とは、丸竹を開いて板状にしたものをいう。
このひしぎ竹を立子として用い、皮の面を表向きにして張っていきます。
ひしぎ竹の材料には真竹を使用し、真竹の割竹を押え縁に用います。
この垣は、立子の形状が、板状に形成されているため、よく整った、非常に端正な美しさが表現されています。
押え縁には建仁寺垣同様に、飾り結びも用いますが、結び目のないすっきりとした印象のものも好まれます。
張り面の部分も非常に強度があり、建物の外壁部分の腰張りにもつかわれます。

鉄砲垣

太めの真竹の丸竹を立子として、胴縁を前後に結いつけた垣のことです。
この姿が鉄砲を立てて並べた姿に似ていることから、名づけられたと言われています。
胴縁には真竹を使い、立子を表、裏に一本ずつ交互に結び付けていきます。
この時立子の上端を節止めとします。
立子が細い場合は、2~3本ずつ結いつけていきます。

松明垣

小幅に柾割したたけを、もとの丸竹のように束ねて巻、立子として用いる。
この形が松明に似ていることから松明垣と名づけられました。
鉄砲垣と同様に、松明状にした割竹を胴縁に結いづけていきます。
松明垣の材料は、割竹にかえて、竹穂や萩穂、黒文字なども利用されています。
このような穂を使用する場合は、松明の上端が茶筅のように広がりを見せることから、茶筅垣と分類することもあります。
作りかたが同じでも、それぞれの持つ雰囲気は異なり、また別物ともいえるでしょう。

御簾垣

太さをそろえた細竹を水平に積み重ねるように並べ、縦の押え縁で押えた垣のことをいう。
その姿が簾に似ているところから御簾垣といいます。
組子には普通、真竹を使用しますが、篠竹、萩を用いることもあります。
親柱は、太竹、丸太、角柱などを使用し、それに溝を切り、組子を入れていき、垣面を作ります。
押え縁には、真竹の2つ割や、組子と同じくらいの細竹を縦に使用し、表と裏から組子を挟み込み、締め上げるように結いつけます。
このとき、細竹を使用する場合は、2本組にすることが多い。
また、表裏が同じように仕上がるので、自然と両面から鑑賞することができます。簡単で、手軽に作れることもあり、大垣、囲い垣、袖垣などにも多用されています。
今日では、この垣はその姿から、いろいろな場面、室外機かくし、犬小屋などにアレンジされたり、デザイン的にも、現代の建築様式に自然と溶け込むものといえます。

光悦寺垣

京都の光悦寺にちなんで名付けられました。
光悦寺にあるこの垣は、太虚庵の路地と寺の境内を仕切る垣で、矢来風に菱に組んだ組子の上端を割竹で巻き、玉縁としている。この玉縁は、高さ約1.7mの親柱から次第に緩やかな勾配をとって降り、やがて、長さ約18mの垣の終末部では玉縁が静かに接するかたちをとっています。
一方、垣面をみると、太虚庵路地を囲うようにして、垣面自体もまたゆるい弧を描き、大きな曲面を作り出している。
玉縁の勾配と垣が作りだすこの曲面とが織りなす姿がこの垣独自の構成美を生み出しています。
この垣に添えて配植された太虚庵路地と境内の見事な植栽が、この垣の美しさを一層強調しています。
このように、垣すべてにおいて言えることですが、庭をみわたし、すべてにおいてバランスの良さが、美しさの要因の一つでもあると言えるでしょう。
この垣を応用、変形したものに、九頭竜垣といわれるものがあります。
玉縁の両端を湾曲させて、親柱を省略した構造になっています。

四つ目垣

垣の中で最も単純、素朴な竹垣で、古くからごく普通に用いられています。
垣の高さによって胴縁の本数も変えられ、2本組ずつ配したり、2本・1本・2本と配したり、さまざまです。
立子になる丸竹も、胴縁の手前を2本組、奥を1本にしたり、これもまたさまざまです。
大変簡単な作りですが、ほかの垣とは違った風情があり、茶庭やいろいろな場所で用いられます。

金閣寺垣

垣の背丈は約50cmで、少し太めの丸竹を立子とし、約10~15cm間隔で配します。
このとき、1本・2本組というように、交互に組む場合もあります。
立子の上端には玉縁をかけるが、この場合支柱を含めて割竹をすはま重ね(品字型)にした玉縁で一直線状にかけます。押え縁は真竹の2つ割りを用い、1段か2段に配します。高さが低いため、庭の通りの足元を飾るのによく用いられます。
京都、金閣寺夕佳亭前のものが本歌です。

竜安寺垣

この垣は、石庭で名高い京都、竜安寺にあるものが本歌です。
ただ、この垣の創作、命名は明治以降とみられ、それほど古いものではありません。
組子は竜安寺の庭内のものでは丸竹を使い、参道石段わきのものでは割竹の抱き合わせを用い、矢来垣よりも倒しこんで作ってあります。
今日では、割竹の抱き合わせの手法をよく用います。
組子の上端は、すはま重ね(品字型)の玉縁とし、また組子の裾は生け込みとせず、地面からやや上げて押え縁をかける。

杉皮垣

この垣は、支柱を立て、胴縁を横に通し、杉皮を縦に張っていきます。
このとき支柱には、耐食性に優れた檜を使用することが多いです。
縦にした杉皮は厚く重ねる方が耐久性も上がります。
一般的には2・3重にします。
1重目を隙間なく並べていき、2重目を幅半分ずらして張っていきます。
そして、真竹の2つ割り押え縁をとめます。